どうも、まる男です。
今回は、まる男が週に1回1足だけのペースで行っている、まる男式の革靴の靴磨きの手順をご紹介します。
革靴にも色々ありますが、今回紹介するのはスムースレザーと呼ばれる、一般的な牛革の革靴の磨き方です。
まる男の場合、1足につき5回履いたら靴磨きをするペースです。
(1)道具を用意する
靴磨きに使う道具は以下のものがあります。
それぞれの道具については、リンク先にその用途とまる男のおススメ商品を記載していますので、ご参考にしてください。
a.シューキーパー
b.アルコールウェットティッシュ
c.馬毛ブラシ
d.靴底用ブラシ(タワシでもOK)
e.豚毛ブラシ
f.ペネトレイトブラシ×2個
g.ウェス(古いTシャツの切れ端でOK。無ければリムーバークロス)
h.クリーナー
i.デリケートクリーム
j.靴クリーム(乳化性または油性)
k.グローブクロス
l.靴底用ローション(またはミンクオイル)
「ワックスが無いぞ」と思われた方もいらっしゃるかと思いますが、ワックスを使った靴磨きについては、まる男式鏡面磨きのページで解説します。
(2)靴紐をはずす
靴磨きをする前に、靴から靴紐をはずしましょう。
これは、靴クリームが靴紐につくのを避けるためです。また、靴紐がついたままだと、アイレット(ハトメともいい、靴紐を通す穴のことです)周辺の靴磨きができないためです。
靴紐の外し方ですが、外羽根式の靴(アイレットの空いた革(羽根)が外で開いている靴)であればすべて外します。
内羽根式の靴(アイレットの空いた革(羽根)が足の甲より前の革に潜り込んでいる靴)の場合は、最後の部分のみ残しておきます。
内羽根式の靴の場合、改めて靴紐を入れなおそうとする際に、革を痛める可能性があるためです。靴紐は靴の中にしまっておきましょう。
(3)靴の中を掃除する
靴の中をアルコールウェットティッシュを固く絞ったもので掃除します。
靴の中は想像以上に汚れているので、乾くのが速いアルコールウェットティッシュで掃除するのが手軽です。
つま先部分まで指が届かない場合は、割りばしを利用して、つま先まで掃除しましょう。
まる男はアルコールウェットティッシュとして、エリエールの商品を使っています。
(4)シューキーパーを入れる
靴の中が綺麗になったら、靴の中にシューキーパーを入れます。
シューキーパーを入れないと、革のしわが十分伸びない状態で靴磨きをすることになります。
クリームを塗ってからウェスで拭きとるときに、しわの部分に残ったクリームの拭き残しができるのを防ぐためです。
ですので、シューキーパーは革のしわを伸ばし、靴の形を整えるように装填しましょう。
まる男はシューキーパーとして、ディプロマットのシダーシューツリーを使っています。
ディプロマットは入手困難になっているようなので、代替えとして以下を紹介しておきます。
(5)馬毛ブラシと靴底用ブラシでブラッシングする
馬毛ブラシでブラッシングして、チリやホコリを取り除きます。
コバ(エッヂともいい、靴底の側面部分のことです)とアッパー(靴の上面の革のことです)の間も、馬毛ブラシの端のほうを使って、丁寧にブラッシングしましょう。
まる男は、馬毛ブラシとして、コロンブスのジャーマンブラシ No.2を使っています。
次に靴底用ブラシ(タワシで代用可能)を使って、靴底についた砂・小石等を取り除いていきます。
間違っても、靴底用ブラシでアッパーをブラッシングしないよう注意してください。
まる男は靴底用ブラシとして、タピールのシュムッツブラシを使っています。
(6)クリーナーで汚れを落とす
クリーナー(リムーバーともいい、靴の汚れ落としのことです)を少量(一円玉程度)指に巻いたウェスにとり、円を描くようにして、靴表面の汚れや古いクリームを落としていきます。
その際、強くこすらずに、優しく落としていきましょう。
また、クリーナーは直接靴につけるのではなく、必ずウェスにとってから行いましょう。
ウェスにとったクリーナーは、いきなりつま先からではなく、靴のかかとや土踏まずのあたりの目立たないところから順に塗っていくのが基本です。
ウェスの先がよごれたら、ケチらずに、順次ウェスの綺麗な場所を使っていくようにしてください。
まる男はクリーナーとして、エム・モゥブレィのステインリムーバーを使っています。
ウェスは、まる男は着古した木綿のTシャツを長方形に切ったものを使っています。
ウェスが無ければ、リムーバークロスというものが売っているので、そちらを購入するとよいでしょう。
クリーナーには、水性のもののほか、鏡面磨きをした際の古いワックスを取り除く、ポリッシュ・クリーナーと呼ばれるものもあります。
ポリッシュ・クリーナーも、同じように少量ウェスに取ってから、ワックスを塗った部分(つま先やかかと部分)の古いワックスを落としていきます。
まる男は、ポリッシュ・クリーナーとして、ハンズとコロンブスのコラボレーション商品のハンズオリジナル ポリッシュクリーナーを使っています。
クリーナーによる汚れ落としは、1回だけでなく、2回行いましょう。
1回目で革の毛穴が開き、革の内部に残っている古いクリームが浮き出てくるので、それを2回目で落とすイメージです。
実際に2回目のほうが、良く汚れが落ちるように思います。
(7)デリケートクリームを塗る
デリケートクリーム(水分の多い保湿クリーム)をペネトレイトブラシを使って塗っていきます。
ペネトレイトブラシを用意していない場合は、指で塗ることでかまいません。
ペネトレイトブラシを使えば、手が汚れないので、まる男はペネトレイトブラシを使って塗っています。
デリケートクリームを塗る分量ですが、ほんの少量づつ(米粒1粒分)を薄く円を描くように塗り伸ばしていきます。
ペネトレイトブラシに大量につけて、靴にチョンチョンチョンとつけて塗る人もいますが、止めておきましょう。
チョンチョンチョンとつけたクリームを、塗り伸ばすのが遅れて、シミになってしまう恐れがあるためです。
少量ずつ塗り伸ばしていき、途中でペネトレイトブラシが乾いてしまってから、新たに少量を取ってさらに塗っていくようにしましょう。
デリケートクリームは、驚くほど革に吸収されていきますが、何度も同じところに塗る必要はありません。
何度も塗ると、シミになったり、その部分だけ革が柔らかくなって変なしわが出来てしまう恐れがあるためです。
また、この後に塗る靴クリームの革へのノリが悪くなってしまうからです。
デリケートクリームを塗る頻度ですが、靴磨きの際に毎回塗るのではなく、3か月~半年に1回くらいのペースでいいと思います。
デリケートクリームは水分が多く、あまり塗る頻度が多いと、型崩れの原因になったりするからです。
まる男は、デリケートクリームとしてエム・モゥブレィのデリケートクリームを使っています。
ペネトレイトブラシには、エム・モゥブレィのペネトレィトブラシ(豚毛)を使っています。
(8)ウェスで拭きとる
デリケートクリームを靴全体に塗ったら、すぐに指に巻いたウェスで余分なクリームを拭きとりましょう。
デリケートクリームが革表面に残っていると、次の靴クリームの革へのノリが悪くなるからです。
デリケートクリームを塗ったまま30分ほどおいて革に浸透させるという人もいますが、まる男はおススメしません。
なぜなら、塗った直後に革が必要とする成分は十分浸透しているからです。
また、均一に塗ったつもりでも、塗りムラはあるので、クリームが多く残った部分にシミができる可能性があるからです。
これは、次に塗る靴クリームの場合、さらに言えることです。
というのも、靴クリームの場合、ロウ分が多く含まれており、時間を置くと固まってしまうためです。
固まったロウは、後で行うブラッシングでは取れないようになってしまうためです。
(9)靴クリームを塗る
次に、靴クリームをペネトレイトブラシで塗っていきます。
分量はデリケートクリームと同じように、まずは米粒1粒分くらいを取り、少しずつ塗り伸ばしていきます。
片足で米粒2~3粒分程度で十分かと思います。それ以上塗っても、後のブラッシングやウェスによりふき取りの時間が長くなるだけなので、少量で十分です。
ペネトレイトブラシを使わず、指で塗ったほうが、体温で成分が溶けて革に浸透しやすくなるという人もいます。
ただ、手の大きいまる男にとっては、細かいところまで塗り切れないという理由もあり、ペネトレイトブラシを使っています。
まる男は靴クリームとして、イングリッシュギルドのビーズリッチクリームを使っています。
(10)豚毛ブラシでブラッシングする
靴クリームを塗り終わったら、すぐに豚毛ブラシでブラッシングします。
この際、優しくではなく、しっかりとブラッシングしましょう。ブラッシングによって革の毛穴を開かせて、靴クリームを浸透させるため、しっかりとしたブラッシングをまる男はおススメします。
豚毛ブラシによるブラッシングにより、革をマッサージするようなイメージで靴クリームを馴染ませます。
といっても、あまり強くブラッシングすると、革に傷がつく恐れもあるので、ほどほどにしましょう。
しっかりとブラッシングすると、何とも言えない光沢が出てきます。
まる男は、豚毛ブラシとして、ダスコのブリストルブラシを使っています。
(11)ウェスで拭きとる
指にぴんと張ったように巻いたウェスで、余分な靴クリームをふき取っていきます。
少量しか塗っていないつもりでも、結構ウェスが汚れます。あんまり拭き取っても、靴にクリームが残らないのではないかと心配になる方もおられるかと思いますが、そんなことはありません。
ウェスにほとんどクリームがつかなくなくなるまで、何度もウェスの場所を交換してふき取りましょう。
拭き取りをしっかりすることで、革の表面に薄い膜が出来上がり、さらに艶が出てきます。
(12)グローブクロスで全体を磨く
グローブクロスでアッパー全体を磨きます。
グローブクロスは片面がヌメ革になっているものを選ぶとよいでしょう。革を革で磨くことで、さらなる艶が出てきます。
まる男はグローブクロスとして、コロンブスのHGグローブシャインを使っています。
(13)靴底用ローションを塗る
靴底が革でできているレザーソールの場合、靴底を柔らかくし、靴の返りを良くするため、靴底に靴底用ローションを塗ります。
靴底用ローションが無ければ、ミンクオイルを薄く塗ることでもかまいませんが、ミンクオイルを塗ると若干滑りやすくなるので注意が必要です。
ゴム製の靴底であれば、靴底用ローションを塗る必要はありません。
靴底用ローションを塗った後は、靴底を浮かすようにして、30分ほど乾かします。
靴底用ローションやミンクオイルを塗ると靴底が柔らかくなり、すぐにすり減ような気がしますが、そんなことはありません。
実際には硬い靴底のほうがすぐにすり減ってしまいます。ゴムまりのように柔らかいもののほうが、すり減らないのと同じです。
まる男は、靴底用ローションとして、コロンブスのレザーソールリキッドを使っています。
(14)シューキーパーを外し、靴紐を結ぶ
最後に、シューキーパーを外してから、靴紐を結びます。
靴の保管方法ですが、まる男の場合、靴紐を結んでから、もう一度シューキーパーを入れなおして保管しています。
シューキーパーを常時入れておく必要はないという人も多いのですが、型崩れが心配なので入れっぱなしにしています。
まとめ
以上が、まる男式の靴磨きの手順です。
皆様のご参考になればと思います。
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