どうも、まる男です。
ついに、オールデン990(アッパーがコードバン革の外羽根式プレーントゥ、色はダークバーガンディ)を履き下ろしました。
今回は、履き下ろした結果の、第一印象を書いてみたいと思います。
(1)履き下ろし直前のオールデン990
降水確率0%の10月2日火曜日に履き下ろしました。
コードバンは水が大敵です。
そのため、本当は休日に履き下ろしたかったのですが、あいにく日曜日に台風が来て大雨が降っており、平日の快晴の日に履き下ろすことにしました。
ゆっくり慎重にシューキーパーをはずし、いつもよりひもを緩めて、普段使っていない短めの靴ベラを使って、新しいオールデン990に足を入れました。
オールデン990のダークバーガンディの色を、家族は最初「黒にしか見えない」と言っていましたが、下の写真のように、赤みがかった濃い茶色がいい感じです。
まだしわ一つ入っていない状態です。
(2)『シワ入れの儀』をしなかった理由
今回まる男は『シワ(皺)入れの儀』なるものは、行いませんでした。
『シワ入れの儀』とは、ペンなどの丸い棒状のものをシワを入れたい場所に押し当てつつ、かかとをゆっくり上げていき、人工的に左右対称なシワをつけていくという儀式です。
その際、厚手の靴下を何枚も履いておくのがいいそうです。
多くのコードバンの革靴(特にオールデン)の愛好家は、『シワ入れの儀』をしなければ後悔すると述べています。
990を試着に行ったBEAMSの店員さんも、『シワ入れの儀』をする人が数多くいると言っていました。
というのも、コードバンは一度シワが入ってしまうと、そのままシワが回復することなく、残ってしまうためです。
このため、変なシワが入ってしまうと、一生その変なシワを見て過ごさなければならなるなるからです。
しかしながら、最初に述べた通り、まる男は『シワ入れの儀』は行いませんでした。
理由は、三つあります。
一つ目は、『シワ入れの儀』を行わずに自然に入ったシワのほうが、自分の足に合ったシワであり、そうして入ったシワこそが「自分らしさ」を醸し出していると考えたからです。
二つ目は、アメリカの革靴であるオールデンを履くアメリカ人は、『シワ入れの儀』を絶対していないだろうと思ったからです。
最後に三つ目は、『シワ入れの儀』をしないで履くことに、ある種の贅沢さを感じたからです。
『シワ入れの儀』をしないなんて「もったいない」と言われるようなことをするのが、非常に贅沢なことをしているという、ある種の優越感を感じたからです。
実際に履いてみると、想像していた以上に、ほんの数歩歩いただけですぐに履きジワが入りました。
当然自然に入ったシワですので、左右非対称です。
でも、そんな左右非対称なシワこそが、まる男という人間を表していると思っています。
(3)一日履いてみた感想
a.アッパーのコードバンの印象
まだ十分履きならしていないので、当然アッパーは硬い印象を受けました。
履きジワが入ってからは、すぐに足になじんだようになり、革が硬くて痛いということはそこまでありませんでした。
自然に入ったシワなので、午後になってもいわゆる「革靴に噛まれる」という感じにはなりませんでした。
b.ソールの印象
レザーソールは、新品にしては思った以上に返りもよく、柔らかい印象を受けました。
オールデン990は、ダブルソールと言って、インソールとアウトソールの間にミッドソールという革底を挟み込んだ構造になっています。
このため、最初はソールは硬いんだろうなと思っていましたが、想像以上に柔らかく、自然な履き心地でした。
990は、オールアラウンド・グッドイヤー・ウェルト製法(360度グッドイヤー・ウェルト製法ともいいます)で作られています。
これは、かかと(踵)までウェルトを施す製法です。
ウェルトとは、靴の周りを縁取るようにアッパーとアウトソールに縫い付ける、細い帯状の革のことです。
普通の革靴はかかと部分にはウェルトがないため、270度グッドイヤー・ウェルト製法と呼ばれ、かかと部分のコバ(靴底の側面部分)には、縫い付けた糸がありません。
ところが、オールアラウンドグッドイヤー製法の場合、かかとまでウェルトが縫い付けられており、つま先からかかとまでコルクを敷き詰められています。
そのため、通常土踏まず部分の下に入っているシャンクと呼ばれる金属部品を省くことが出来ます。その結果、履き始めから柔らかい自然な履き心地を得ることが出来るのです。
c.土踏まずのフィット感
運よく電車で椅子に座ることが出来たのですが、その際に土踏まずのあたりのフィット感がいいことにも気づきました。
990は、バリーラストと呼ばれるオールデンの中では定番のラスト(足型)で作られています。
オールデンでは、モディファイドラストと呼ばれるラストもあり、こちらはもっと土踏まずの部分のフィット感がいいそうです。
バリーラストの990でさえ、素晴らしい土踏まずのフィット感なのに、モディファイドラストはさらに上をいくなんて、ちょっと信じられません。
d.トゥスチールの印象
先日ご紹介した通り、まる男は990にトゥスチールを取り付けました。
トゥスチールを取り付けた革靴を履くのは初めてだったのですが、特に違和感を感じませんでした。
気になるような音もせず、金属部品をつけているという感覚は全くなく、拍子抜けするほどした。
階段を上り下りする際にも、滑りやすくなるといったこともありませんでした。
(4)一日履いた後のオールデン990
一日履いた後のオールデン990です。
自然な履きジワが入りました。
もう少し履きこんだら、さらに前の方にも履きジワが入るものと思います。
以上、オールデン990の履き下ろした初日のご報告でした。
コメント