「MVNO」って何?と思ったので調べてみました。

スマホ

どうも、まる男です。

まる男は、先日楽天モバイルに携帯電話会社を変更しました。
その際に、大手携帯電話会社(キャリア)との比較のみを行い、他の格安SIMの会社(MVNO:仮想移動体通信事業者)については、あまり比較せずに決めてしまいました。
何となく、キャリアでない格安SIMの会社を利用することに、不安を感じてしまったからです。

そこで今回、格安SIMの会社であるMVNOについて、もっと調べてみようと思い立ちました。

1.MVNOとは

MVNOとは「Mobile Virtual Network Operator」の略称で、日本語では「仮想移動体通信事業者」と訳されています。
NTTドコモ、au(KDDI)、ソフトバンクといった大手携帯電話会社から通信回線を借りて、料金の安い「格安SIM」を提供している会社です。
NTTドコモ、au(KDDI)、ソフトバンクと楽天モバイルについては、MNO(Mobile Network Operator:移動体通信事業者)と呼ばれ、自前で通信回線設備(通信インフラ)を設置・維持している会社です。

MNOのように自前で通信インフラを持っていると、その設置費用や維持管理費用がかかりますが、MVNOは、通信回線を借りている(レンタルしている)だけなので、設置費用や維持管理費用がかかりません。
すなわち、レンタル費用しかかからないので、低価格で通信サービスを提供できるというメリットがあります。

MNOにとっても、通信インフラの稼働率を上げつつ設備投資費用や維持管理費用をレンタル費用として回収でき、また宣伝費等の営業活動費をMVNOが担ってくれることから、メリットがあります。

2.MVNOを選択するメリット

MVNOを選択するメリットには、以下が挙げられます。

(1)料金が安い。
(2)MNPにより携帯電話番号がそのまま使える。
(3)契約の縛りがゆるい。

それぞれについて、検証してみましょう。

(1)料金が安い。

MVNOは、設備投資費用や維持管理費用がかからないので、MNOと比較して料金を安く設定することが出来ます。
利用者にとっては、嬉しい限りです。

インターネットや動画鑑賞などのデータ通信がメインで音声通話をほとんど利用しない人や、逆に音声通話がメインでメールやSNSは少し使えれば十分という人もいます。
また、携帯電話ではなく、パソコンのデータ通信だけに使いたいという人もいます。
そういった人にとって、MVNOは各社でよく考えられた料金プランを設定しており、MNOではなかなかできない格安の料金プランを選択することが出来ます。

(2)MNPにより携帯電話番号がそのまま使える。

MNPとは「Mobile Number Portability」の略で、「携帯電話番号ポータビリティー」と呼ばれています。
これにより、これまで使っていた電話番号が、携帯電話会社を変更してもそのまま利用できるようになっています。

MNOからMVNOに変更したとしても、MNPの簡単な手続きで携帯電話番号はそのまま使えるので、利用者が困ってしまうことはありません。

(3)契約の縛りがゆるい

かつては、大手携帯電話各社は、いわゆる「2年縛り」といった契約をしていました。
契約開始から2年経過せずに解約しようとすると、違約金がかかるといったものです。
この「2年縛り」が自動更新され、解約できるのは2年後の1か月間だけで、その後は更に1年11ヵ月経過しないと、違約金が発生するといった酷いものもありました。

MVNOは契約の縛りが比較的ゆるい会社がほとんどであり、使ってみて不具合があれば、別の会社に乗り換えすることができます。

3.MVNOを選択するデメリット

それでは、MVNOを選択するデメリットはあるのでしょうか?
以下にデメリットを上げてみたいと思います。

(1)必ずしも今使っているスマホがそのまま使えるわけではない。
(2)キャリアメールが使用できなくなる場合がある。
(3)実店舗が少ない。
(4)キャリア決済が使えなくなる。
(5)通信速度が遅い場合がある。

それぞれについて、検証していってみましょう。

(1)必ずしも今使っているスマホがそのまま使えるわけではない。

スマートフォンのような携帯電話には、SIM(Subscriber Identity Module)と呼ばれるICカードが入っています。
SIMには利用者の識別情報や携帯電話番号が記録されています。

従来は、携帯電話各社は、自社で購入した携帯電話しか使えず、他社に乗り換えする場合は新しい携帯電話を購入するしかないようにして(いわゆるSIMロックをして)、利用者の囲い込みをしていました。
つまり、SIMロック端末は、SIMロックを解除しないとMVNOでは使うことが出来ないということです。

また、SIMロックを解除したSIMフリー端末であっても、機種によってはMVNOでは使うことが出来ません。
これは、MVNOが利用している周波数帯が、これまで使用していたスマホの周波数帯と一致しないと使えないためです。

ご自身が利用していたスマホが使えるかどうかについては、各MVNOのホームページを調べるなどして、自分で確認する必要があります。
また、使える場合であっても、もしSIMロック端末であった場合には、元の携帯電話会社にSIMロック解除を申請して解除してもらってから、利用することになります。

大手携帯電話各社のSIMロック解除に関する情報は、以下のリンク先を参照してください。

SIMロック解除 | お客様サポート | NTTドコモ
SIMロック解除とは、ドコモの携帯電話機に海外のSIMカードなどを入れ替えて使用したい場合や、国内で他社のSIMカードなどを入れ替えて使用したい場合に必要な手続きです。
SIMロック解除のお手続き | スマートフォン・携帯電話をご利用の方 | au
ソフトバンクの携帯電話を他社で利用する/SIMロック解除 | スマートフォン・携帯電話 | ソフトバンク
ソフトバンクの製品でSIMロック解除を行う場合のお手続き、注意事項、対応機種に関してご案内いたします。

(2)キャリアメールが使用できなくなる場合がある。

キャリアメールとは携帯電話会社と契約した際にもらえるメールアドレスです。
@docomo.ne.jp、@ezweb.ne.jp、@au.com、@softbank.jpなどが該当します。

キャリアメールを使用して、友人や色々な会社への連絡先にしていた場合、別の携帯電話会社に乗り換えすると、通常は使用できなくなるので、メールアドレスの変更を連絡したり、手続きしたりする必要が出てきます。

これが面倒で、携帯電話会社の乗り換えをためらう人が相当数いるとまる男は思います。
どの会社にキャリアメールで会員登録したのか、分からないという人もたくさんいます。

ただし、最近は他社に乗り換え後もキャリアメールが使えるようにするサービスを、各携帯電話会社が用意してくれています。

ドコモメール持ち運び | サービス・機能 | NTTドコモ
ドコモの回線契約を解約後やahamoへのプラン変更後もドコモメールを引き続きご利用になれる「ドコモメール持ち運び」をご紹介します。
auメール持ち運び | サービス・機能 | au
auメール持ち運びのページ。これまでご利用のauメールアドレスをau解約後、povo、UQ mobile またはほかの携帯電話会社へ移行後もスマートフォンなどで継続してご利用いただけるサービスです。
メールアドレス持ち運び | スマートフォン・携帯電話 | ソフトバンク
回線のご解約後、引き続きソフトバンクのメールアドレスをご利用いただけるサービスです。

ちなみに、まる男はこのようなサービスを知らずに、回線解約日から31日の期限が過ぎてしまい、auのメールアドレスを失ってしまいました。

でも、キャリアメールではなく、GmailやYahoo!などのフリーメールを使用しても、特に不都合はないので、乗り換えを機に連絡先の整理をすることを、考えてもいいのではないでしょうか?

(3)実店舗が少ない。

MVNOが格安である理由は、実店舗が少ないことで、店舗を維持する固定費を抑えることが出来るというのもあります。
実店舗で働く社員を雇ったり、店舗の家賃を払ったりする必要を極力避けることで、安さを実現しているのです。

逆に言えば、利用者に何か困ったことがあったとしても、自分でネットで調べるか、オペレーターとチャットやメール、電話で質問するしかないということです。

実店舗でのサポートを期待している人には向かないのが、MVNOということになります。

(4)キャリア決済が使えなくなる。

携帯電話料金を支払うのと同時に、スマホゲーム等のサービスの代金を支払うというキャリア決済を使っている人もいるかと思います。
MVNOに乗り換えると、このキャリア決済が使えなくなります。

キャリア決済に対応したMVNO(UQモバイルなど)もありますが、非対応のMVNOもあるので、注意が必要です。

また、銀行口座の引き落としで支払っていた人は、MVNOに移行する際にクレジットカードで支払わなければならなくなる場合があるので、注意が必要です。

(5)通信速度が遅い場合がある。

NTTドコモやau、ソフトバンクなどのMNOであれば、MVNOに回線をレンタルするほど、回線に余裕があります。
ところが、MVNOはレンタルしている回線だけなので、回線に余裕がありません。

したがって、多くの人が利用する時間帯によっては、レンタルしている回線のキャパシティ(容量)によりますが、回線速度が遅くなる可能性があります。

分かりやすく言うと、大手の携帯電話会社であるMNOは、道路をたくさん持っている地主ですが、道路を新しく開通する費用や、開通した道路をメンテナンスをする費用がかかります。
そこで、MVNOに道路を一部レンタルしています。

MVNOは、レンタルした道路で利用者のデータという自動車を走らせていますが、レンタルした道路の道幅が狭かったり、自動車が多すぎると渋滞が発生します。
道路をたくさん持っているMNOは、一つの道路が渋滞しても、別の道路に迂回してもらい、渋滞をうまく回避できる(回線速度が遅くなりにくい)のですが、道路をレンタルしているMVNOはそういうわけにはいきません。

そういうわけで、MVNOは回線速度が遅くなる(交通渋滞が発生する)可能性が高いと言われています。

4.MVNOはどんな人におススメか?

以上のメリット・デメリットを考慮して、MVNOはどんな人におススメかを考えます。

まず第1に、月々のスマホ利用料を少しでも安くしたい人が挙げられます。

第2に、MVNOとの契約をインターネット等ででき、かつSIMカードやeSIM(組み込み式のSIMカード、Embedded Subscriber Identity Moduleの略)の設定やスマホの初期設定などを、取扱説明書やインターネットの情報でできる人です。

第3に、スマホで多少トラブルがあった時に、対面式の実店舗で対応してもらわなくても、電話やチャットを通じて、自分で何とか出来る自信のある人です。

第4に、クレジットカードを持っている、それなりに社会的信用のある人です。

最後に、回線速度が多少遅くなったとしても、怒り出さない寛容な人です。

以上の5つの条件すべてに当てはまる人であれば、MVNOに乗り換えて、賢く毎月のスマホ利用料を減らすことのできる人ということになります。

まとめ

今回は、格安SIM会社であるMVNOについて、まる男が調べた結果を書いてみました。

もっと早く調べればよかったといった内容が含まれていますので、読者の皆様のご参考になれば幸いです。

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プロフィール

まる男

靴磨きと麻雀が好きな親父です。
文房具の収集が趣味で、2021年5月5日にYouTubeデビューしました。
あまり無理をせずに、ゆっくりとブログを更新していけたらと思っております。

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