どうも、まる男です。
JR品川駅構内のエキュート品川サウス サニーコート内に2018年10月末までの期間限定ショップとして、ブリフトスタンド(BRIFT STAND)がオープンしています。
6月下旬にも期間限定でオープンしていたのに気づかなかったのですが、今回はたまたま気づくことが出来ました。
実際にプロの靴磨き職人さんに磨いていただくのは初めてで、緊張したのですが、体験レポートとしてご報告します。
なぜかスマホで写真がうまく取れていなかったので、靴磨きの工程の写真なしの体験レポートになっていますが、ご容赦ください。
(1)ブリフトスタンドとは
ブリフトスタンドは、靴磨き世界選手権で世界一に輝いた長谷川裕也さんが代表を務めるブリフトアッシュ(Brift H)と、駅ナカ等に様々なコンセプトの『1坪SHOP』を展開している株式会社生産者直売のれん会とが業務提携して生まれた靴磨きショップです。
JR品川駅構内のブリフトスタンドでは、お客さんの目の前で靴磨き職人さんが靴磨きをする対面式のカウンターとなっており、常時3名の靴磨き職人さんが対応されています。
また、靴磨き用品や新品・中古の革靴も販売されていました。
靴磨きのメニューは、乳化性クリームまでのQuickコース約10分 1000円と、ワックスによる鏡面仕上げまでのRegularコース約20分 2000円(両方とも税込み)のコースがあります。
今回まる男は、鏡面仕上げまで行うRegularコースを選択して、鏡面仕上げまでしていただきました。
(2)プロによる靴磨きの手順
a.靴の中のお掃除
最初にアルコールで靴の中をお掃除されました。
この際、靴ひもはほどかずに、そのままの状態でした。
b.馬毛ブラシのよるブラッシング
慣れた手つきで馬毛ブラシによるブラッシングをされました。
c.クリーナーによる汚れ落とし
ハンドラップ(先端を叩くと、中の液体を一定量取り出すことのできる三角形のガラス容器)に入れたクリーナーで、汚れ落としをされました。
中身を聞くと、リグロインを使っておられました。
リグロインは揮発性の高い有機溶剤(ベンジンよりは揮発性は低い)で、着物の染み抜きによく使われており、靴磨きに使うと古いワックス等の汚れを素早く落としてくれるとのことでした。
リグロインは、以下で購入できます。
ハンドラップも購入できます。
d.靴クリームの塗布とブラッシング
大きめの豚毛ブラシに直接靴クリームを少量つけて、靴全体に靴クリームを塗り伸ばしながら、ブラッシングされました。
これも、時間勝負の靴磨き職人さんならではのテクニックの一つだと思いました。
e.ワックスの塗布
最初は指で直接ワックスを靴に塗っておられました。
ワックスの種類はブリフトアッシュの「THE WAX」でした。
ロウ分が多く、速く光らせることができるそうです。
店舗による靴磨きの場合、靴磨き職人の腕前に関係なく速く光らせる必要があり、「道具で勝負している」とのことでした。
ワックスは鏡面仕上げするアッパー(甲革)だけでなく、コバ(靴底の側面)にも塗っておられました。
コバのお手入れは、よほどコバが削れている場合を除き、常時コバインキを使うのではなく、ワックスで十分だそうです。
というのも、コバインキを何層にも塗って乾いていくと、剥がれてきたりしてかえって見た目が悪くなるためとのことでした。
f.磨き布による鏡面仕上げ
ブリフトアッシュの代名詞ともいえる鏡面磨き用の赤い磨き布(ポリッシュクロス)にほとんど水をつけずに、ごく少量のワックスをつけて、磨いていかれました。
ワックスをつけた指先を見せていただいたのですが、その量は驚くほど少ないものでした。
そんな少ないワックスでも、確かにすぐに艶がでてきました。
鏡面磨きのコツを聞くと、「指先の腹で磨く感覚です」との回答がありました。
「指の腹」ではなく、「指先の腹」で磨くというのが、靴磨き職人さんらしい表現だと思いました。
次に、別のワックス(サフィールノワールのビーズワックスポリッシュ)を用意されて、そちらで磨きをされました。
最初に、硬いワックスでベースを作り、次に柔らかいワックスで鏡面を整える順番にされているそうです。
これは、まる男式鏡面磨きの手順と逆(柔らかいワックスでベースを作り、乾燥させてから、硬いワックスで磨いていく)です。
まる男式の場合、乾燥させる時間が必要なので、この辺りも速く光らせるプロの靴磨き職人さんのコツがありそうです。
今度実際に家で鏡面磨きを行い、まる男式鏡面磨きの手順の記載も修正しないといけないなと思いました。
サフィールノワールのビーズワックスポリッシュは、以下で購入できます。
g.豚毛ブラシによるブラッシング
鏡面がほぼ完成したら、今度は豚毛ブラシを使って、鏡面部分と鏡面にしなかった部分との境目をぼかすブラッシングをされました。
みるみるうちに境目部分のグラデーションが出来上がっていくところに、靴磨き職人さんの腕の見せ所を感じました。
h.山羊毛ブラシによるブラッシングと水とぎ
全体を山羊毛ブラシでブラッシングされました。
その後、最終処理として、水をつけた赤い磨き布で、靴全体を直線的に磨いていかれました。
グローブクロスは全く使わずに靴磨きは終了しました。
(3)靴磨き完了後の写真
靴磨き完了後に、家に帰ってからの写真です。
下の写真では分かりにくいですが、鏡面部分とそうでない部分のグラデーションに味があります。
リクエストしたかかと(踵)の鏡面磨きも綺麗にしていただきました。
感想
今回は、ブリフトスタンドで鏡面磨きまで行っていただいた手順と結果について書いてみました。
初めてプロの靴磨き職人に磨いていただいた感想としては、その手際の良さに驚きました。
また、時間制限がある中で、どうすればお客様に満足していただける結果を出すことが出来るか、を研究されているのだな感じました。
自分で鏡面磨きまでする場合、あまり時間を気にせずにやっていましたが、今回の体験をもとにまる男式靴磨きも改良を加えなければならないと感じました。
最後になりましたが、ブリフトスタンドの靴磨き職人の皆様・関係者の皆様に感謝申し上げます。
ありがとうございました!
期間限定と言わず、常設してほしいと思っています。
以上、ブリフトスタンドで靴磨きしてもらった体験レポートでした。
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