どうも、まる男です。
まる男式の革靴のフィッティングと題して、前回は革靴を選ぶ際の目安になるサイズについて書いてみました。
今回はその2として、実際に試し履きする際のフィッティングポイントと注意事項について書いてみたいと思います。
(1)フィッティングポイント
a.かかと(踵)
革靴を試し履きするときは、かかとをピッタリと靴の内側につけて履いてみましょう。
その際、靴ベラを使って履くことを忘れてはいけません。
かかとをピッタリと靴の内側につけた状態で履いてみて、各所のフィット感を確かめるようにしましょう。
その際、靴のかかと回りであるヒールカップにうまく収まっているかを確認しましょう。
ヒールカップにかかとが収まっていないと、歩いている際に靴が脱げそうになり、靴ずれになる原因になります。
一般に欧米人の足より、日本人の足はかかとが小さい人が多いです。
かかとの大きい欧米人向けに作られている外国製の靴を購入するときは、特にかかと回りがフィットしているか、脱げやすくないかを慎重に確認することが重要です。
b.つま先
かかとをピッタリと靴の内側につけた状態で、足の指が自由に動かせるか確認しましょう。
また、かかとに隙間があるように靴の中で足を前方に寄せても、足の指先に靴の内側が当たっていないことを確認しましょう。
歩く際に靴の中で足は多少前後するため、つま先に余裕がないと、足の指先に靴の内側があたり、すぐに痛くなります。
革靴の革は横方向には伸びますが、縦方向には基本的に伸びないので、つま先に捨て寸と呼ばれる余裕が十分にあるかをよく確認する必要があります。
また、足の指の上側にも余裕が必要です。
上側に余裕がないと、足の指が靴の内側と擦れて「タコ」が出来たりします。
c.ボールジョイント
歩行時はボールジョイント(親指の付け根の関節から小指の付け根の関節までの幅で、足の横幅の一番広いところ)が足の支点となります。
したがって、ボールジョイントのフィット感は重要です。
ボールジョイント部分はタイトめの革靴を選択すると、革は横方向には伸びるので基本的にはOKなのですが、何分限度があるので注意しましょう。
ボールジョイント部分でアッパー(甲革)が横に大きく張り出しているようでは、その革靴は小さすぎます。
ボールジョイントがタイトすぎると足の小指が足の薬指に潜り込んだようになってしまいます。
逆にボールジョイント部分が緩すぎると、靴の中で足が前後することが多くなり、すぐに靴ずれになってしまいます。
店頭で実際に歩いてみて、ボールジョイント部分がしっかりホールドされて、靴の中で足が前後しないことを確認することをおススメします。
その際、下を見るのではなく、しっかり前を向いて普段通りに歩くことが大切です。
d.甲
ボールジョイントの上部の、足の甲の部分には若干の余裕があるかどうか確認しましょう。
甲の部分がきつすぎれば、歩くたびに痛みが発生します。
逆に余裕がありすぎても、革靴に変なシワが出来て、その履きジワに甲の皮膚が挟まって、これも痛みの原因になります。
俗に言う「革靴に噛まれる」という状態です。
適度に余裕があれば、変な履きジワもできず、痛みもない長く履ける靴になります。
e.羽根の開き具合
試し履きをする際には、靴ひもは十分に緩めてから履き、履いた後はしっかりと靴ひもを結びましょう。
その際、特に内羽根式の靴(アイレットの空いた革(羽根)が足の甲より前の革に潜り込んでいる靴)の場合、羽根の開き具合に注意してください。
1cm~1.5cm程度開いているのが理想です。
革靴の革は横方向には伸びるので、新品では1cm~1.5cm開いていても、一年後には5mm程度の開きになることが多いです。
まる男は完全に内羽根が閉じているのは、かなりかっこ悪いと思います。
f.土踏まず
革靴の土踏まずのアーチ部分には、当たるか当たらないか程度にフィットしていることがベストです。
革靴のサイズが小さすぎると、革靴の土踏まずの部分がパンパンになって見た目が悪くなります。
逆に、革靴のサイズが大きすぎると、革靴の土踏まずの部分のアーチと自分の土踏まずのアーチとがずれてしまいます。
そうすると、歩くたびに違和感を感じ、歩行のバランスが崩れ、すぐに疲労してしまいます。
g.くるぶし
最後に、かかとの上のくるぶしのあたりのフィット感を確認しましょう。
革靴のトップラインと呼ばれる履き口の部分がくるぶしに当たっているようでは、靴ずれ多発地帯になってしまいます。
トップラインがくるぶしに当たっていないかどうかを、立ったり座ったりを繰り返してチェックしましょう。
(2)試し履きの際の注意事項
a.時間帯
よく「革靴は夕方に買うのが大切」と言われています。
その理由は、多くの人は夕方になると足がむくんで大きくなるためです。
しかし、まる男は夕方の足がむくんだ状態の時に試し履きすると、大きめの革靴を選択してしまう恐れのほうが大きいと思っています。
革靴の革は横方向には伸びるし、靴底は沈んでいきます。
特にグッドイヤーウェルト製法の革靴の場合は、その傾向が顕著です。
購入した際には少しきつめで、夕方は足がむくんで痛いという革靴であっても、3か月も経過すれば緩く感じることもあります。
そのため、革靴の試し履きをする時間帯は、必ずしも夕方でなくてもよいと、まる男は思っています。
b.靴下
革靴を試し履きをする際には、普段会社に行くときに履いている薄手の靴下を履いて行きましょう。
薄手の靴下を鞄の中に入れておき、試し履きするときに履きなおしてもいいでしょう。
休日に厚手の靴下を履いたままで、革靴を試し履きすると、どうしても大きめの革靴を選んでしまうことになってしまうからです。
c.つま先
購入前の革靴にとってつま先は、赤ちゃんの頭だと思ってください。
革靴を手に取ってみたい場合は、つま先は持たずにソール部分をやさしく持って取り扱うようにしましょう。
また、当然ながら試し履きをした際に、つま先をトントンとしてしまわないように注意してください。
自分の革靴でもやってはいけないことですが、購入前の革靴の場合は特に注意してください。
まとめ
今回は革靴を試し履きする際のフィッティングポイントと注意事項を書いてみました。
フィッティングポイントは以下のとおり。
- かかとをしっかり合わせてヒールカップのフィット感を確認
- つま先に余裕があり、足の指が動かせるかを確認
- ボールジョイントはタイトめにフィットしているかを確認
- 足の甲の部分に若干の余裕があるかを確認
- 内羽根式の靴の場合、1cm~1.5cm程度開いているかを確認
- 足の土踏まずに靴底が当たるか当たらないか程度のフィット感になっているかを確認
- くるぶしにヒールカップが当たらないことを確認
試し履きの際の注意事項は以下のとおり。
- 試し履きの時間帯は必ずしも夕方でなくてもよい
- 試し履きの際には、薄手の靴下を履いていくか持っていくかする
- 革靴のつま先を持ったり触ったりするのはご法度
以上です。
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